2011年8月19日金曜日

備えつけ救命具はほんとうに命を救えるか?

なにか違和感を感じる「国土交通省承認品」としての救命具。
ある販売サイトからの抜粋です。(料金とメーカー名などを削除。)

天竜川での事故は、ほんとうに考えさせられました。
事故に遭われたみなさまを他人事とは思えないのです。

長い間、無事故でやってこられた天竜川の川下りも一瞬で失墜してしまいました。

でも、この事故をあとから振り返ったときにはやっぱり「なにか予防ができたのではないか」と思わざるを得ない。

奇しくも、ライフジャケットのたいせつさをブログアップしたあとだったので。

川下りに備えてあるクッション型(ザブトン型)救命具について、前から「だいじょうぶかいな?」感があったので、そのことについて記します。

ザブトン型救命具(と敢えて記します)は、イザというときにサッと腕をとおして救命具として役立てるという製品。
しかしながら、緊急時にすばやく自分の身につけてしっかりと保持するのは、私見ながらきわめて難しいと思います。

また、この事故に先立って「川に落ちたらラッコちゃん泳ぎで助かろう」というブログに記したように、ラッコちゃん泳ぎで流れたあとは積極泳法で自分自身で岸に向かうのが助かるために有効ですが、このザブトン型救命具では泳ぎにくいし、固定されていないので不意のすっぽ抜けが不安。

今回の事故を踏まえた国土交通省の指導です。
http://www.mlit.go.jp/common/000163695.pdf
救命クッション(ザブトン型救命具)が乗客から離れないように対策をとるように、と指導しています。

しかし、このザブトン型救命具を備えておくことで乗客の安全をほんとうに守ることができるのか、この機会に検証してほしいものです。

本当に機能するライフジャケットの着用を義務づけることは、場合によっては客離れにつながるかもしれません。
しかし、リスクを理解しない、または知らされていない乗客と、リスクの存在を知らせない、またはリスクそのものがないと考える事業者の双方があとから後悔するよりは、本筋でしょう。

そう考えると、速い瀬を通るスリルを多少なりともPR材料にする川下りでは、リスクを理解できない小さなお子さんや、ライフジャケットが有効に機能しない身長のお子さんなどは乗船を規制するくらいの対応が事業者側から自主的にでてきてもよいと期待します。

監督官庁と事業者には「人命第一」で対策をとってほしいと願いますし、私たち乗客になる側も水上レジャーに潜んでいる危険について理解して、いざというときにはまずライフジャケットが自分の命を守るのだということを、もういちど確認したいものです。

自分自身も、野外で参加者とともに活動するうえで、いつ事故に巻き込まれるか、事故をひき起こしてしまうのかわかりません。
そのことを考えると、こうしたブログをあげるのも怖い。

でも、日本では、ほかの事故から学ぶことを敬遠しすぎる気がするのです。
事故から学んで事故を防ぐことは、事故の被害者に報いることでもあると信じています。