2011年9月30日金曜日

わかりやすい重ね着「レイヤード」の考え方

クリックで拡大します。
自然のなかに入っていくとき、自分が安全かつ快適に活動するために重ね着(レイヤード)という考え方があります。

カンタンなので、ぜひ覚えておいてください。

まず、重ね着は
A 下着(ふつう他人に見せないウェア)
→ ウールか化学繊維。抗菌防臭加工があるとよりよい。
B 最少限の保護としての中間着
→ 化繊と混紡のTシャツ類やパンツなど。ストレッチ性があると快適!
のふたつがいちばん基本になります。
下着としての半袖や長袖に、やや厚手の長袖の中間着を重ねて着ることもよくあります。
これらはベースレイヤーと呼称されることが多いです。

これらのウェアのうえに
C 保温
→ 胸までのハーフジップで温度調節ができる長袖シャツ、下半身はズボンの下のタイツなど。
もっと寒いときはフリースジャケット、ダウンウェアなどすばやく脱ぎ着できるもの。 
D 防風・防水・保温
→ 
ゴアテックスに代表される防水透湿素材の雨具やジャケット・パンツなど。
風が防げることで結果的に保温をおおいに助けます。
E 末端部の保温または日射からの保護
→ ウールやフリースの手袋やビーニー、通気性がよく軽いナイロンの帽子など。
の役割を果たす衣服などを、状況に応じて組みあわせて着用します。
たとえば……
A+Bはもちろん
だれもいないところでは
A+Eが最適なこともあります。
Aは下着だから重ね着の選択から外せませんが、そのうえに着るB、C、D、Eの組み合わせは自由です。
すごく寒いところでは、A+B+C+D+Eになります。

こうした「重ね着」についての考え方はレイヤードシステムと呼ばれたりします。

さて、いろいろな自然環境において、重ね着でこまかい調整をするメリットっていったいなんでしょう?
ズバリ軽量化と省スペースです。

もし、豪華な船旅のように、いくつものスーツケースに衣服をありったけ詰めていくことができるならば、重ね着について悩む必要はまったくありません。

必要最少限の荷物だけを自力で持ち歩いて、安全・快適に自然を楽しもうとするからこそ、重ね着の考え方が必要になります。
山や海や川に行く前に天気や地形を調べて予想し、それに対応するために選んだ最少限の衣服類を有効活用するわけです。

新しいアウトドアウェアを買うときに、デザインや機能とともに天秤にかけるべき要素として、軽さコンパクトさも重要なことがおわかりいただけますでしょうか。
もちろん、値段もですが。

どこに行くときにどんな服が目安になるかを知りたいときは → こちら!
ただし、そこが山や高原の場合、
標高100mにつき0.6℃温度が下がること 
→標高1000mの山は平地よりも6℃気温が低い。
風速1m/秒につき体感温度が1℃下がること
をぜひご配慮くださいね。

2011年9月20日火曜日

「奥多摩ボルダリングデイ!」募集開始。

多摩川上流の河岸に大岩が点在する青梅市・御嶽(みたけ)。
からだひとつでこれらをよじ登るのがボルダリングです。

カンタンな岩でコツをつかめたら、だんだんと難しいラインに挑戦!
落ちるかもしれないコワさをおさえてバランスをとるのは意外にムズかしい。 
登れた自分を「よくやった!」とホメたくなりますよ!
 
飛び交う声援と拍手のなかで登り終えたその瞬間、
みんなとこころがつながります。 
オトナもがんばるし…
子どももがんばる!
登れたときの気分はサイコー!! ですが…
バランスを崩せば、こんなブサマな羽目になる?
ボルダリングで尻は押しませんから!


'11 11月3(木・祝) 雨天中止 
集 合:時間厳守
 JR新宿駅西口交番前07:30
 またはJR青梅線・御岳駅09:30

解 散:
 JR青梅線・御岳駅15:30(予定)
 JR新宿駅までの引率可能です。お申しつけください。

対 象:かんたんな安全説明がわかる小学生程度からオトナまでどなたでも。
おひとりでも、親子や仲間いっしょでもだれでも自由にご参加いただけます。
活動地:青梅市・御岳駅周辺
参加費:7000円/昼食代込(交通費別・参考:新宿発おとな片道890円)
 ご希望者にクライミングシューズのレンタル(無料)をします
 昼食はアウトドアでオープンサンド(予定)とホットドリンク。
定 員15人くらい。
活動の目的
・シンプルなスポーツでからだを動かすことを思いっきり楽しもう!
・自分もがんばり、ひとのがんばりを応援することも楽しもう!
持ち物:飲物(ペットボトルに入れること)、タオル、
中学生までは学校で使っている上履き、動きやすい服、かんたんな軽食など。
(御岳駅前にコンビニあります。)

<参加された方々の感想>
・上までいけた時は、すごくうれしかった!
・父子で同じ体験をできたことが楽しかった。
・我が子ながら、よく登れたな、と感心した。

共 催:NPO法人地球野外塾 × NPO法人アラジンクライミング 

★お申込者用書類
キャンセル規定などの確認事項(お申込にあたり必ずお読みください)
PDF版(88KB)
お申込書
エクセル版(29KB)  
PDF版(32KB)

お問い合わせはお気軽にお電話/ファクス 03-3785-4617 

2011年9月18日日曜日

「山頂でカップ麺を楽しむ秋山ハイク」下見してきました!

相模湖をすがすがしく横断していきます。
石老山山頂からの富士山! 当日も見えますように!
秋晴れ、というか「まだ夏のような晴れ」の今日、相模湖そばの石老山に「山頂でカップ麺を楽しむ秋山ハイク」のための下見をしてきました。

改めて、ほんとうにいい山。

この山に登るのに、はじめて渡り舟を使って登り口へとアプローチしました。
まだ紅葉していない相模湖を渡ってもさわやか。
秋深まった10月、そして11月に紅葉の湖畔を眺めながら渡る湖はどんなにステキなんだろうと、思わず想像してしまいました。

船着き場から登り始める登山道は、いったん車道にでるものの、そのあとはまるで熊野古道のように苔むした岩磐(いわいわ)のあいだを縫うように伸びていきます。

少し登ればアクセントのように眺望が開ける展望台。

そして、たどり着く石老山までは、わずか694mの山には思えない深山の趣を楽しめます。
明るく開放的で広〜い山頂からは、富士山の大展望。
よくぞこうした山が私たちの身近にあるものだと、自然の不思議さに感謝。

活動当日も今日と同じくよく晴れて、そして秋らしくキンとさわやかに冷え込んで、山頂で食べるカップ麺のおいしさに新鮮な驚きを感じていただきたいな!、と願っています!

今日の下見のようすは、こちらからご覧いただけます。 → こちら!

2011年9月16日金曜日

雨天予報でキャンプ中止 →今、自分にできること

明日から予定していた小川山クライミングキャンプは、現地が明日、雨の予報なので中止としました。

週末に天気が悪くなる悪循環が断ち切れますようにと願っています。

ぼくらも一生懸命準備してきたのでガックリですが、お申込いただいたみなさんもガックリしていることでしょう。

明日は早起きしなくてすむんだな。
少しのアルコールを。

サンダルつっかけて近くのお店に行くと …
「麦とホップ」東北産ホップ100%という限定版が売っていました。
いいな。
東北の方々へ微力ながらエールを送ります。

そして、この秋の自分たちの活動が、よりいっそうお申込いただいているみなさんに喜んでいただけますように、ぼくらもフレッシュな気持ちで明日からがんばります!

【これからの活動ご案内】

小学生くらいからオトナまでどなたでも。
10月15日(土) と 11月12日(土/定員までわずか) 日帰り
「山頂でカップ麺を楽しむ秋山ハイク」(相模原市)

くだらな〜い、といわれるのか、待ってました!と喜ばれるのか(笑)
中学生の頃のちいさな願いを、そのまま企画にしてみました。
秋はあっという間に過ぎ去ってしまいます。
束の間の秋を満喫できるよう、楽しさをちりばめた活動です。

未就学児からオトナまでどなたでも
10月16日(日) と 11月13日(日) 日帰り
はじめてのクライミング&スラックライン(横浜市鶴見区)

大人気のクライミングとスラックラインにチャレンジ。
貸切のジムだから仲間や親子でいっしょにワイワイと楽しい時間を
たっぷりとわかちあえますよ♪

小学3年生くらいからオトナまでどなたでも。
10月22日(土)〜10月23日(日) 1泊2日
伊豆大島ワイルドサイクリングキャンプ

秋はサイクリングで伊豆七島のひとつ、伊豆大島の島旅!
一周70kmの伊豆大島は海あり、山あり、坂あり。
アップダウンとめまぐるしく移り変わる大絶景を楽しめます。
身近なのになかなか行く機会がない伊豆大島の魅力いっぱいのこのキャンプ。
家族でいっしょに体験したら、一生、お茶の間の話題に尽きないかも(笑)。
自分の自転車の持ち込みもできますよ。

それでは、秋の青空のしたでお会いしましょう♪

2011年9月15日木曜日

いさぎよいマーマレード

お値段は680円。意外に安いと思いませんか?
チップトリーのマーマレード。

入っているのは、砂糖とオレンジだけ。

人工添加物に限らず、直感的によくわからないものが入っていないこうした食品に出会うと「いさぎよい!」と、思わずうれしくなってしまいます。

このブランドをしったのは、いまから30年前。
前々職として勤めていたホテルで、ルームサービスに使われていたのでした。

はじめて見たときの印象は、「おぉ、かっこいいラベル」。
そして、自分で買って、初めて食べたときの印象は「おお! こうじゃなくっちゃ、マーマレードは!」

人間てすごいものだな、と思うのは、それまでホンモノを知らなくても、ホンモノに出会ったときにはそれがホンモノだとわかること。

たとえば。
別の例ですが、自分が初めて文楽をみたときのこと。
数時間にわたる演目中、何人もの弾き手による三味線の音色で「ほかと違う!」と思ったのは、人間国宝の鶴澤寛治さんでした。
三味線なんて、生で聞くのはそうそうあったわけではないのに、わかるんですね、凡夫の輩にも。

このマーマレード、ぜひいちど機会があれば試してみてください。

野外塾では、定着型のキャンプなどではチップトリーのジャムも使います。
ほんとうの味を知ってほしいから。
このほかにも、可能な限りいさぎよいホンモノの食品を使うようにしています。

いっぽうで、インスタントラーメンも食べるし、立ち食いもします(笑)。
キャンプで体験して日常生活に応用できることのひとつは、バランス感覚です♪

2011年9月13日火曜日

晩秋の旭川、成田から往復2000円でおつり。

スカイマークエアライン成田〜旭川便が10/30から就航します。

現在、そのキャンペーンで11/30の乗機まで、片道980円のキャンペーン価格で提供されている席があります。

発売は2ヶ月前の当日09:30から。
ただ、狭き門でしょうね。
また、成田発着ってのがみそ。

でも時刻表は魅力的。たとえば。
07:30に成田出発、09:15旭川に着いて、17:50に旭川発19:30成田着。使いやすそう。
今日夕方の空席例。980円以外も破格の安さですね。クリックでスカイマークのHPへいますぐGO!
それにしてもHPのトップページにもこの案内がないそっけなさ。
これから先、980円で席がとれる可能性がある11月のお休みは19、20と26、27のそれぞれ土日、23日の勤労感謝の日があります。
「子どもと旭山動物園行って、旭川ラーメン食べて夕飯までには家に帰る」なんてスーパープレミアムな日帰り旅行もできる。そう考えると、世のおとうさん、おかあさんは力はいりますね♪

晩秋の旭川には思い出があります。

出張帰りで飛行機を待つ旭川空港。
大きなガラス張りのロビーから夕焼けに染まる大雪連山が思わず目にとまり、その意外さと神々しい美しさにうたれました。

自分なんかは貧乏性で、遠くに行くときには長く居たくなってしまうのですが、すごく遠いところにあっという間に行って帰ってくる経験は、自分の場合、その不全感がいつまでも胸の底に残るような強烈な体験になる予感がします。

もし、こんな機会とこんなヨタ話に共感できる人がいればご連絡ください。
大雪山眺めて、おいしいもの食べて、おおいに後ろ髪を引かれながら帰る小旅行でもしますか。
もちろん、旭山動物園でペンギンパレード見るのもOKです(笑)

参考
  • 旭山動物園 → タクシーが便利。空港から3500円くらい。
  • 旭岳温泉(北海道最高峰・旭岳の登山口)→ 空港発09:59バスが接続、所要90分 1320円
  • 名所などの案内/市の概要 → wiki
RIKKI "Pure Heart"

2011年9月12日月曜日

去る夏を惜しみながらの沢歩き。



昨日は、今シーズン最後の「奥多摩・はじめての沢歩き」を6人のご参加者とともに実施しました。

武蔵五日市駅に着いたときには「あ"〜、蒸し暑い。早く水に入りたい!」と思いましたが、わずか20分ばかりバスで移動した檜原村は、意外に秋らしさを感じる空気感。

晴れ間がのぞくと、まるでほがらかな笑顔を見せてくれるような清流。
そんな沢で、淵を泳いだり、生き物をとったり。
でも、日が陰ると肌寒さと同時に秋の訪れを感じました。

今回の沢歩きでは、おとなも子どももひとときサワガニ探しに夢中になっていました。
一匹つかまえると、その辺の石の下におおきいのやら、ちいさなのやらが隠れていて、それがおもしろかったようです。

サワガニのほかには、ガマガエル、ヤンマ系の中型のトンボ、大型のヤゴ、小魚、ヘビトンボの幼虫、カミキリムシ、バッタなどをつぎつぎと見つけたり、生け捕ったり。
もちろん、観察したあとはその場でリリース。

そして、このうちの多くは、自分にはどこにいるのか、見当もつかなかったのでした。

山の神様、来年もまたこのきれいな川で遊ばせてくださいね。
この夏、豊かな水遊びをさせていただいたことに感謝します。

2011年9月7日水曜日

渡り舟で行こう!「山頂でカップ麺を楽しむ秋山ハイク」募集


【11/12満員御礼】ありがとうございました。(10/2)

世界でいちばんおいしいカップ麺。それは……
「山頂で食べるカップ麺」♪

「いつか山の頂上でカップ麺を食べてみた〜い!」という憧れを
のんびりハイクしながらこの秋、いっしょに実現しましょう!


目的地は中央線・相模湖駅からアプローチする石老山(せきろうさん)。
関東百名山のひとつで、山頂からは晴れれば富士山がよ〜く見えます。

おもしろいことに、この山は駅のそばから渡り舟に乗り、相模湖を横断して登り口に行くことができるんです。
舟からはこれから歩くところが一望できますので、登りはじめる前からワクワクできますよ!
条件がよければ、紅葉の湖を渡っていくことができます。

このハイクの特長は
  • 上り下りの標高差は400mくらい、歩行時間4時間くらい。ビギナーでも楽しめます。
  • 晴れれば山頂からも、途中の展望台からも大展望を楽しめます。
  • 渡り舟に乗って秋色の湖をわたります。
  • 山頂(条件によっては展望台)でお湯を用意しますので熱々のカップ麺をどうぞ! カップ麺はお好きなものをお持ちいただき、当日その金額を払い戻しま〜す!
  • 下り道では奇岩・巨岩がたくさんあり、変化があってあきません。
  • オトナの方はもちろん、小さな子といっしょの親子でも楽しめます。
  • 紅葉/黄葉する時季を狙って、2回設定。 
  • 9/18下見してきました。そのようすは → こちら!
秋のいちにち、首都圏からごく身近なところにある秋山の魅力をたっぷりと楽しんでください。
'11 10月15日(土)11月12日(土・定員に達しました)日帰り/悪天中止
集 合:JR中央線・相模湖 改札外 9:00 時間厳守
(参考:高尾駅発08:44下り電車で相模湖駅08:58着)

対 象:小学生程度からオトナまでどなたでも。
親子連れでもおひとりでも、どなたもご参加できます。正味歩行時間3〜4時間くらい。
活動地:神奈川県・石老山(せきろうさん)
赤いところが歩くところ(約7km)、ピンクは渡り舟で渡るところ。(クリックで拡大します。)
参加費:5000円(交通費は別途実費)カップ麺代込。
参考交通費:新宿〜相模湖540円(京王線で高尾まで行った場合)、渡り舟600円、帰路バス190円(大人/小学生は半額)
定 員:10人(最少催行人数3人)
締 切:傷害保険をかけるため10/13(木)と11/10(木)が締切
活動の目的
・小さな子どもでも楽しめる秋山の魅力を楽しもう。
持ち物:◎は必携、○はあればなおよし。
◎以下のお荷物が入るザック
◎飲物(ペットボトルに入れること)
◎お好みのカップ麺とそれに必要な水(350ml~500mlくらい)
◎かんたんな軽食(行動食)
◎雨具
◎ティッシュ
◎ビニール袋(ゴミ用)
◎タオル
◎防寒具(フリースなど)
◎レジャーシート
○帽子
当日の予定
09:00 相模湖駅集合
09:30 渡り舟乗船(約10分)
10:00〜 登山開始
15時頃 石老山登山入り口バス停からバス乗車
15:30 相模湖駅で解散

主 催:NPO法人 地球野外塾

★お申込者用書類
キャンセル規定などの確認事項(お申込にあたり必ずお読みください)
PDF版(88KB)
お申込書
エクセル版(29KB)  
PDF版(32KB)

お問い合わせはお気軽にお電話/ファクス 03-3785-4617 

2011年9月5日月曜日

「黄色いテント」が家に来た:雨読のいちにち

先週末は、台風の影響でふたつの活動を中止。
この夏は、7つの活動が悪天の影響で中止となりました。

しかし、今度の台風はスピードが遅くてほんとうに脅威。
私たちが活動でお世話になった熊野や四国でもおおきな被害が出ていて、今朝もなお心配しています。

台風がこれから上陸、という状況で富士登山を中止した土曜日の朝、唯一のなぐさめは前日に手元に着いた1冊の古本でした。
山の写真家、または高山蝶研究のパイオニアとして知られた田淵行男氏の著作で、「黄色いテント」という本です。

布団のうえでひじ枕しながら、強い風が吹きつけてガラス窓が鳴るのを尻目に本のページをめくると、それはまるで「疑似山小屋状態」。
そして、めくるページからつぎつぎと出てくるお話もまた、山への想いを募らせてくれました。

田淵行男氏は、一般にとくべつ有名なひとではないかもしれませんね。

しかし、教員として生活するかたわらで山行を重ね、自然への知識欲と蒐集(しゅうしゅう)欲は傑出していました。

たとえば、鳥の羽集め。
山に行くと、鳥の羽が落ちています(いまはよっぽどでない限り、見当たらないですが)。
なかでも雷鳥は季節ごとに羽毛が生え変わるため、季節の変わりめには高山の草や枝にからまった羽毛が、注意深く見ているとかなりとれたそうです。
そうした羽毛を集めたのちに自分の寝袋の胸のあたりへと奥様に縫い込んでもらって「雷鳥といっしょに寝てるんだ」気分を山で寝るたびに味わっていました。

たとえば、山頂の石集め。
はじめて登る山頂では、その山をイメージできる適度な大きさ(だいたい数キロ程度!)の石を見つけて持って帰りました。
これがすごいもので、ほんとうにその石が、その山のミニチュアだと思えるものをちゃ〜んと集めてきているのです。
槍ヶ岳にはじめて登ったときには、重さ12キロ(!!)の石を見つけて持ち帰りましたが、さすがに友人に手伝ってもらったとか。
どういう住環境だったのかわかりませんが、いわゆるこうした「蒐集物」が所狭しと家にあったようです。
(注:現在の自然保護のためのルールとはかけ離れているところがありますが、著者もそのことについてはあとがきで記しています。)

こんな話(一般の人からすれば「逸話」)がどんどん繰り広げられるのですが、田淵氏がほんとうにすごいのは集めたあとの分類や整理です。
とくに、第三者に蒐集物を理解してもらうための記録に費やす熱意は常人の域を脱しているといえます。

自然への人並みはずれた知識欲と整理・記録の習慣が45歳のときに見いだされて、その後は30冊あまりの著作や没後の記念館設立などにつながっていきます(2009年に記念館を訪問したときの日記はこちら)。

こんな田淵氏が、著作のなかで「みちくさの山」という表現をされていました。
昨今、自然は「単にスポーツをするフィールド」として見られがちだと感じることが多くなりましたが、ゆっくりと足許の自然を楽しむ、という姿勢にはフレッシュなヒントが含まれていると思えます。

「なんでも持って帰っていい」といわれたら、あなたは山からなにを持って帰りますか?