読図ハイクで一歩進んだ山歩きを目指そう。

いつでもどこでも…
地図を読んでました。
ごほうびは石老山頂上からの富士山。
11/27、相模原市の石老山で無事、読図ハイクが終了しました。
小学3年生の男の子を含む4名の参加者でしたが、みなさんとっても知識欲が旺盛で、主催者としてもおもわずうれしくなりました。
「オズの魔法使い」みたいに、みなさんの持ち味が小グループのなかで発揮された楽しいハイクとなりました。

世の中、さまざまな地図がありますが、アウトドアに携行し、イザというときにもっとも役立つのは国土地理院発行の1/25000地図。

しかし、この1/25000地図、
・購入できるところが限られている
・読図にややコツ(慣れ)がいる
という「敷居の高さ」がハードルになって、携行するひとが少ないのが現状。

また、磁石(コンパス)にしても、ある統計によると85%のひとが携行するにもかかわらず、実際に使用したことがあるのは15%だとか。
プレート型コンパスを買ったときについてくる説明書、すっごくわかりにくいんです。

そんな1/25000地図や磁石をお守りとするのではなく、実際に「読んだり」「使ったり」できるようになっていただくのが、本活動でした。

コースに使ったのは相模原市にある石老山の東側に伸びるはっきりした尾根。

おもに
・尾根の取り付きまでの里道
・地図に道表記がない尾根道の登り
・石老山からの一般登山道の下り
の3つのセクションに大別されましたが、それぞれの地形的特徴を読図しながら体感していただきました。
途中は、ブンブンと警戒飛行するスズメバチの巣のそばを通らざるを得なかったり、どっさりした熊の糞に出会ったり。
ふだんひとが入らないところは青ざめたり、驚いたりで忙しい。
こんなところも登ります。
地図はつねに手に持ち、地図上の現在地を親指でおさえておいていつでも地図から読めるように、とアドバイス。
急な登りでは、地図を持ちきれないことも見受けたのですが、がんばってましたよ。
この日のゴールのバス停で、まだ手に地図をしっかりともつ小3の男の子には感心。
お母さんの話だと「生まれてはじめて」のハイキングだったんですって。
歩きながらも「あ、山椒が生えている」とか「あの木はサクラだ」とか、よく知っているんです。驚きました。
なかでも、ねじりパンのようにねじれた木と、熊のウンチに大興奮していました。
野外塾の読図ハイクでハイキングデビューだなんて、私たちにとってなんと光栄なことでしょう!

バス停で「楽しかった?」ときいたら「うん、うん」と首を何度も縦に振ってくれました。

私たちが山に行ったとしても、多くの場合、その足跡は山中の広大な面にただ細い線を描いているようなものに過ぎません。
しかも、その細い線はそこだけが「登山道」と呼ばれる歩きやすく人手が入ったところ。
ハイウェイのように整備された登山道をおしゃべりしながら歩いているうちになんとなく目的地に着いた、というハイキングや登山から一歩抜きん出てみませんか?
補助輪つきの自転車から、補助輪を外したときのような自由さを感じられること間違いなし!です。

これからも「地道に」読図ハイクを続けてまいります。


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