河川敷小旅行のススメ

少なくとも4年くらいは同じ場所に張ってあるテント。
夕暮れどきは多摩川もなんだかさびしい。
それぞれのひとのそれぞれの冬の夕方。
長くのびる影は遠い日の記憶につながっていくようです。
昨日は、2月の海苔作り体験でお世話になる羽田の田村さんと打ち合わせをしました。

そのあと、田村さんが自転車で先導しくださって、多摩川0m地点を案内してくれました。
「昔、ここには日本特殊鋼という会社があって…」という話や、沖合にできた国際線用の滑走路を眺めながら昔の漁場の話を聞いたり、地元に生まれ育った方ならではのお話をきけました。

田村さんと別れたあとは、明日に控えた「多摩川で新春50kmサイクリング」の下見に、和泉多摩川まで自転車で。

多摩川沿いは、ランニングしたり、自転車で走ったり、カヌーで下ったり、となじみ深い場所。

それでも、自転車やランニングなどで自宅から数十キロ離れたところに行くといまだになんとなーく不安な気持ちが頭をよぎります。
「オレ、ちゃんと帰れるかな?」って。
また、ふたりで並走しているランナーや、河川敷で遊んでいる子どもたちをみていると「自分はいまここでだれともつながりがないんだな」と、その場を客観視する気持ちになります。

 そういう、なんとなく居心地が悪い気持ちは、「旅」したときに感じる特有なものです。
そんな気持ちに追い打ちをかけるのが、冬の短い日と、どんどん下がる気温。

 落日というのは朝日と違って、なにか寂しいものですよね。

でも、よく考えると、家からわずか数十分、または数時間たらずでそうした旅気分になれることは幸せなこと。
居心地の悪い気持ちは、日々の生活への感謝の気持ちにつながっていくからです。

みなさんは、最近、居心地の悪い気持ちになったことはありますか?
その「アウェイ感」は、気づかないうちにみなさんのこころの糧になっていると、私は思うんです。

NSP  "夕暮れ時はさびしそう"