「石老山読図ハイク」無事終了!

石老山山頂で方位磁石のもっともシンプルな使い方を練習。
地図に記載されていない道なき道は、さすがに足場が悪い。
下山するまで自分とザイルパートナーになってくれた女の子。
5/12(日)は、2家族4名様(うち小2のお子さん2名)とスタッフ1名あわせて5名で相模湖そばの石老山(せきろうさん)周辺で読図ハイクを実施し、無事終了しました。

週前半の天気予報ではこの日は雨でしたが週中頃に好転し、実際には汗ばむほどのよい天気となりました。

はじめのうち女の子のモチベーションが下がり気味だったけれど、途中で足下が切れた倒木越えでロープを出したあとは、見違えるように元気に。
おかしかったのは、危険な場所を過ぎてもロープが気に入ったらしく、最後までロープをもって自分と下山しました。かわいい。

子どもってフシギですね。
なにかの拍子に「スイッチ・オン」するようすを、いままでずいぶん見てきました。
この女の子の場合もまさにその好例なんですが、下山して舗装路をバス停に向かって歩いていたとき「今日、いちばんなにが楽しかった?」ときいたら「山を歩いたこと!」と元気に答えてくれて、とても意外でした。
歩きはじめのお疲れ気味のようすを見ていたから、山を歩いたことそのものが「楽しかった」対象になるとは思いもつかなかったからです。

いっぽう、男の子はというと平素から「地図がダイスキ!」というだけあって地図読みに興味津々。
この日は全員に国土地理院の1/25000地図をおもちいただき、現在地をしばしば確認していただきながら歩いて来た経路に赤線をひいてもらいましたが、最後の最後までこのゲーム性のある課題を根気よくやり抜いていました。
何度も地球野外塾の活動に来てくれるお子さんですが、会うたびにどんどん大きく、少年らしくなっていくようすに感慨を覚えました。

それぞれの親御さんもとっても深く地図に興味をもっていただけました。
女の子のお母さんからは、ところどころで「お! いけてるね!」と思えるナイスな質問が出て、そのことにお応えすることでさらに地図読みの説明が深まりました。

男の子のお父さんはたまたま私と同モデルの高度計つき時計をしていたので、地図上の情報から高度を修正する方法をお伝えしました。
いままでストップウォッチくらいにしか使っていなかったらしく、これまた喜んでいただけました。ご自身の高度計での高度修正のし方をよく知らない方、意外に多いのではないでしょうか。
高度計は、地図上の等高線情報をフルに活かすためにすっごく便利なツールです。ぜひご活用ください。

石老山山頂では、地図とコンパス(方位磁石)を使って、あいにく雲がかかって見えなかった富士山や丹沢の蛭ヶ岳などの方角を正確に示していただく練習をしました。
この練習をつうじて、コンパスのたいせつな役目である「目的地への方角を知る」方法をマスターしました。

私たちは道なき道を歩いて高塚山のほうから来たために、コンパス使いの練習をした石老山頂上のベンチ付近からは顕鏡寺への下り道が死角になって見えません。
さっそく地図とコンパスを使って、習いたての方法で死角になっていた道を発見したこのお父さん、びっくりしていました。
「大きな山頂でも地図を広げる必要があるんですねー」と。

好奇心豊かなご参加者と山行をともにできることは、主催者としても冥利に尽きるというもの。
これからもぜひごいっしょに「楽しく自然から学び」ましょう♪
5/19(日)も「石老山読図ハイク」をいたしますので、地図とコンパスの使い方を知りたい方はゼヒご一緒してください。

そうそう、おそらくどんな石老山山行の記録にも書いてないと思われることだけれど、1/25000地図で石老山山頂付近の表記に、ジツは誤りがあります。
ぜひ、それも確認してみてくださいね!

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