「秋の奥多摩ナイトハイク」無事終了。

ミスティーな夜の山中を歩いて小屋にたどり着く安堵感。
はじめての体験でも、何度めかの体験でも印象的です。
つねに地図を読んでくれた小3の男子。
地図読みに強くなると、細かくめんどくさいことにも強くなれます。
街の灯を小屋の双眼鏡で食い入るように見ていた小1の男子。
小さなうちに、さまざまな「美しいもの」をたくさん見ておいてね♪
山中という制限はあっても、少しでも心豊かになれる献立をつねに考えています。
こうした時間にも、言葉は不要ですね。
夜の小屋は泊まる者の命を守り、朝の小屋は泊まる者に命を吹き込む。
秋晴れのなか、元気に下る参加者のみなさま。
お疲れさまでした。
11/1(土)の夕方から2日(日)午前中にかけて10名様のご参加者様(うち6名が小1からのお子さん)と2名のスタッフ合わせて12名で奥多摩の日の出山で秋の奥多摩ナイトハイクを実施、無事終了しました。

土曜日は弱い低気圧が本州の北側にあって、朝からときどき本降りのあいにくの天気となりましたが、天気予報を見る限り大崩れせずに済むと判断。
お申込者全員にノーペナルティ・キャンセルができる旨ご連絡、12名様のうち10名様がご参加くださるはこびとなりました。

低気圧の東側にある高気圧ががんばってくれたおかげで、午後5時過ぎに御嶽のケーブルカー駅を出発する頃にはごく細かい雨がパラつくくらいに回復していい感じ。
日の出山へと向かう夜道でも、とくべつに道が悪いこともなく、いつもよりも早いペースで午後6時半にはゴールの小屋に到着。

この日の夕食はポトフ。
三日前から塩を振って馴らしておいた豚肉と、下ごしらえした根菜類(その場ではすぐに煮えないですもんね)とキャベツやタマネギなどのその場で火が通る野菜で手早く調理。
ごはんのほか、フランスパンもいっしょに。
食後は焼いた利平栗と紅玉リンゴ。子どもたちが食後に紅玉を1つぺろりと平らげたのには驚きました。
食事を終わる頃には、山の下から天気が回復してきて五日市の街の灯が見え始めました。

ストーブを囲んで談笑し、清潔な寝具に横たわれば、あっという間によく晴れわたった朝が。
秋という季節に、雨後の清涼感に満ちた一日の始まりを迎える経験は、そうあるものではありません。
水平線方向にはまだ雲が残っていましたが、次第に現れる太陽の光はすべてのものに命を吹き込むかのよう。

トマトリゾットをベースに、好みに応じてズッキーニやナスのグリルやフレッシュバジルなどのトッピングをほどこした簡素ながら朝らしい爽やかな朝食を済ませたのち、みなさん秋の山中とは思えない薄着で下山。

途中のヤッホーポイントでは、みんなで一斉に叫ぶ「ヤーッホーー♪」が遠くの山から戻ってくると、あるお母さんが「生まれて初めてやまびこを実際に聞いた」と感動していました。

山の楽しみ方にはさまざまな方法があって、まさに枚挙にいとまがありません。
そのなかで、「ふだんとは違う時間に山を歩く」というのは、身近でも確実に非日常感を得られる方法です。
山中の一夜はさまざまな電子機器から解放されて、ただ火をみつめるだけで言葉さえ要らずにお互いに親近感が得られる魔法のような時間です。
魔法の時間を知っているか、知らないか。
それは、日々の幸福感を左右するかもしれません。
もし、言葉もいらないような魔法の時間を体験したい方は、来月もまたこの山小屋に泊まりますので、ぜひごいっしょくださいね。後日ご参加いただいたお母様からメールをいただきました。
前回見られなかった念願の日の出山で日の出が見られてとても貴重な体験になりました。
子どもたちも喜んでいました。
夜道をずっと歩き通せたこと、美味しいご飯をいただいたこと、日の出、やまびこ、参加のお子さん達との会話、などなどどれも本当によい体験をさせていただきました。
山びこは一番私が感動しました!

雨をも厭わず野外塾の判断を信用してご参加いただけたみなさま、そして残念ながら今回はご参加できなかったお申込者のみなさま、ほんとうにありがとうございました。