九尺二間への憧れ



親友に誘われ、汐留ミュージアムにて「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展」を見ました。
http://panasonic-denko.co.jp/corp/museum/exhibition/09/090404/index.html

展示のなかで私がもっとも気に入ったのは、ヴォーリズ夫妻が軽井沢でひと夏使ったという「九尺二間(くしゃくにけん)」の小宅、浮田山荘(旧ヴォーリズ山荘)の実寸再現モデル。

wikipedia「長屋」項によると"間口が9尺(約2.7m)、奥行きが2間(約3.6m)の住戸を連ねた長屋を九尺二間の長屋と言う。"とあります。もちろん木造平屋です。
九尺二間には市井の人々がミニマムに生活した(あるいは強いられていた)住居への蔑称のような響きもあるように思われます。

しかし、この浮田山荘の実寸モデルに足を踏み入れるとここちよい小宇宙のような感じがします。
最小限の機能に守られている安心感と、テントのなかにいるのと同じようなぬくもり。

極端な話、寝床に入ってアタマまで布団をかぶって丸くなっているときのような気持ちになりました。

まるで山小屋のようなこんな家が事務所だったらいいな。

写真は浮田山荘(入口の反対側から撮影された写真です)

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