「西湖チャレンジキャンプ」無事終了!

毛無山から十二ヶ岳への途中から見える西湖と富士山。
秋色の十二ヶ岳。
急峻な下りと岩場の登りが連続しましたが、核心はここじゃありませんでした。
(詳しくは本文をどうぞ。)
稜線の途中にかかる吊り橋。めずらしいですよね。
たき火がダイスキな少年たち。いいこっちゃ。
それに、火の大きさも「わきまえてる」しね。
樹海でロスト。やっぱりね。
予想していたから対策してました。
台風19号が迫りくる先週末、台風の接近が遅れたために意外な好天に恵まれました。
4名様のご参加者(うち小3と中3×ふたりのお子さんあわせて3名)と1名のスタッフあわせて5名で予定どおり「西湖チャレンジキャンプ」を実施、無事終了しました。
初日は御坂山塊のなかでも河口湖あたりから偉容が遠望できる十二ヶ岳への登山。
手前の毛無山から一ヶ岳、二ヶ岳…と小ピークを越え続けていくのですが、十一ヶ岳から十二ヶ岳へ至る道が少し難しい。
小3の男の子にはハーネスとヘルメットを用意して、ロープで確保する場所もありました。
しかし、ややマイナーなこの山域では出会うひとも数少なく、つねに富士山と対峙しながら大パノラマを心ゆくまで堪能できる一日となりました。

キャンプも手慣れたものでテントをたてる、火を焚く、かんたんな調理をする、いずれもスイスイ。
中3のふたりは「朝までたき火していていいですか?」というので快諾。
夜中にがさごそとテントに入ってきてはうるさくてたまらないので、荷物用に用意していた1人用テントをあてがい「眠くなったらそっちのテントで抱き合って寝てくれ」と伝えました。
3時くらいまで起きていたようです。
テントには入ったものの、ひとりは寝袋も出さずに寝たらしく、5時前には寒くて起き出してたき火をはじめていました。
こういうバカバカしい、一見してムダだと思うことをやっておくことは通過儀礼と同じで大切です。

翌日は、廃道化している樹海のなかの道を、正確に現在地を把握しながら進みました。
2時間進んだところで、ウソのようにぷっつりと踏み跡が失せ、手つかずの樹海のなかを進まざるを得なくなりました。
この時点で12時過ぎていたのでタイムオーバーと判断し、往路を戻りました。
ここは下見をしていなかったところなので、慎重な判断がたいせつです。
今回のキャンプのいちばんのヤマ場は、意外なことに活動の中にはなく、活動のスタートにありました。
当日の朝、新宿区内に住んでいる中3ふたりと新宿駅で5時50分に待ち合わせましたが、彼らは集合時間に集まることができなかったのです。
待ち合わせの20分前、携帯電話に「いま新宿西口駅にいるんですが、どうやっていけばいいですか?」という連絡が。
「そこで下車して歩くのが一番早い」と伝えて交信終了したのち、彼らの現況が把握できない隔靴掻痒な通話を幾度か重ねたのですが、ラチがあきませんでした。
彼らが集合に間に合わなかった原因はいくつかあって、学ぶべきことがあります。
  1. 集合時間に絶対に間に合おうというモチベーションが欠けている。
  2. 予め購入をしておくよう勧めていたフリー乗車券を買っていればオールマイティなのに、「忙しくて」これを購入していなかった。そうかといって、下車駅さえも把握していなかったので切符購入に手間取ったのが直接的な失敗要因となった。
  3. 携帯電話をもっていても、伝えるべきことを端的に伝える話術がない。
  4. 電車の乗り換えにきわめて不慣れである。
1と2は動機についてです。
彼らとなんとか合流できたあとにも、彼らのようすに焦燥を感じることはありませんでした。腹が立つというよりは、狐にだまされたような気持ちになりました。なんつーか、ハングリーじゃないんですよね。
3、4はテクニックについてです。
これらはちょっと深刻です。機械やシステムを活用するのは「人間」であると当たり前のことに私もあらためて気づきました。(この機会に新たな活動のヒントも生まれました。)

なにかの期限や約束を守るのは、それがゴールのようでありながら実はスタートです。
決められたスタートを「大切」だと認識し、小さな約束を守り続けることが信用につながります。
私も凡夫の輩。「他山の石」として精進すべきことを自覚させられた出来事でした。
十二岳登山、キャンプ、樹海探検と野外塾ならではの企画で大変楽しみました。
わがままを言いましたが、アレンジしていただきありがとうございました。

ご参加者の皆様、ほんとうにありがとうございました。
少年たちよ、つぎはバッチリ集合して、笑ってスタートしましょうね♪