2016夏「はじめての沢歩き」無事終了。

今夏の「はじめての沢歩き」は7〜9月中に全29日の設定のうち15活動を実施、あわせて387名様の応募をいただいたうち197名様のご参加者とごいっしょに、ひとりのケガもなく無事終了しました。

曇り空に向かって「晴れて下さい」と願う子
ひとことでまとめると、悪天に翻弄されたシーズンでした。
7月中は梅雨明けが遅れ、8月中はほぼ隔日で好天と悪天が入れ替わったうえ後半は台風の影響を大きく受けました。
そんな状況下で、台風後は沢の増水や流木などの障害物もあったので慎重な下見をして安全に万全を期したほか、複数の天気予報などを総合的に判断して実施の可否について毎回満足できる判断を下せたと考えます。

全実施日とも無事故で終了できたのは、間違いなく参加者のみなさんの活動中の意識が高かったからです。
今年は、入渓前にみなさんに目標を授けました。
「沢のなかで1回も転ばないことを目標にしてください」と。
そして、転ばないためには「足を置こうとするすべての石を信用しないこと。滑るかもしれない、動くかもしれない。」とお伝えしました。
参加者のみなさんはそれを理解し、実行してくださったのが無事故の大きな基盤です。

ヘルメットとライフジャケットがあればこそ。
経年で実施して感じるのは、ご参加者のライフジャケット持参が多くなってきたことと、溺水予防への意識が高まっていること。
これはほんとうに喜ばしいことです。
ただ、事前のヘルメットの調整については、事前の連絡でお伝えしているにもかかわらず今夏もまた99%のご参加者が不適切なままご参加されたことは、次年以降の課題です。
適切な安全具を、適切にフィッティングすることで、万一のときのダメージは大幅に軽減されますから、これからも安全具の選び方・使用方法について情報共有してまいります。

さて、本題の沢歩きですが、今年も沢のなかで親子さんが協力し合ったり、同じチャレンジで体験共有するようすをとてもうれしく眺めさせていただきました。

前転飛び込みをした子ははじめて。
のんびりした時間がいちばん大切だったりして。
この沢は、ふだん自然に縁遠い方々にとってチャレンジできる場と、なごめる場のメリハリがとてもいいんです。
限られた時間の中で、キリッとチャレンジしたあとには、ゆっくり心身を解放できるんですね。
天気があいにくの日ももちろんありましたが、そんななかでもある小5君は「いやー、ストレスが発散されるわ」と独り言を発しながらざぶんざぶん飛び込んでいました。
「どんなストレスだよ」と笑えましたが、お母さんによると、夏休みの宿題ノルマをこの日に備えて前夜に集中解決したそうです。

カエルを見つけた喜びが寒さを吹き飛ばす。
去年に較べて精神的に大きく成長した小2さん
天気がいいのに寒がる子もいれば、泣き出しそうな空模様でも気にしない子もいました。
傍で観ている限りでは、実際の「寒い、暑い、ちょうどよい」という体感よりも、水遊び中の興味が子どもたちの反応に大きく影響しているように思えます。
あと、私たちオトナが「寒くない? だいじょうぶ?」と気にかけ過ぎると子どもたちが「寒いことに気づいてしまう」という構図もありそうだな、と思いました。
子どもにとっても「放っておかれて自分で判断・対処する」のは、こういう活動をつうじてこそ実現できる大切な経験値アップです。

「はじめての沢歩き」と題していますが、ある親子さんは5年連続でこの沢に来てくださいました。この沢を歩くことがこのご家族さんにとって年中行事になっているようです。
すばらしいこの沢が都内にあることを私たちはうれしく思いますし「最高の水質・豊富な生き物・メリハリある地形」が絶妙に調和しているこの沢を来年もみなさんにご紹介し、この沢を歩くことで安全な親水活動にいっそうのご理解を得られるように進行してまいります。

ご参加いただいたご家族からたくさんのメールをいただきました。
なんといってもきれいな川と、目に染みるような緑が心に残りました!
身近なところに「東京とは思えないこんな自然がある」ことを知らなかった。
とにかく楽しかったです!予想以上でした。同じ日に参加された他のご家族との交流も楽しかったです。
ライフジャケットのプラスの目的、出来ない遊びが出来るようになる、ということを初めて認識し、これからはもっと積極的に使用したいなと思いました。
子供たちも、久しぶりに自然を体で感じながら遊ぶことができ、大満足だったようです。
川遊び、させてみたいけど怖いなぁ自信無いなという親にとって有難い企画でした。
ヘルメットとライフジャケットを着用したり、滑りやすいところを教えてもらったり、危険へのアプローチの仕方を学びながら思い切り楽しめたのでとってもいい経験になりました。
安易に子供に手助けしないご姿勢も感銘受けました。
自然と上手く遊ぶこと、そして同時に危険だということの両方を体感させて頂き、素晴らしい行程でした。
一生想い出に残る体験でした。
子どもたちは飛び込みとすべり台が特に楽しかったと言っています。
天候があまりよくなかったこともあり少し寒かったので、泳いだりするのがあまりできなかったのが残念でしたが、それを差し引いても十分に楽しむことができたと思います。
はじめはおそるおそる足元を確かめながら歩いていましたが、そのうち先を見てコースを考えながら歩くことを楽しむことができるようになり、足元ばかり見ていてはダメなんだなぁなんて人生訓めいたことを考えたりして。子どもたちにこういう体験をさせてあげたいという思いはもちろんですが、何より自分が楽しみ、自然に癒されることができて、最高に贅沢な時間でした。来年もまた参加したいと思います!
海老澤さんたちの絶妙なサポート、参加者のみなさんでお互いの子どもを見あったりすることで、家族だけでは絶対にできない体験をさせていただけることが、野外塾の活動の一番の魅力です。
少人数でアットホームな感じのところが、とても安心できました。参加の皆さまと仲良くなれて、会話もはずみ、親子共々楽しい時間を過ごせました。
今年の夏休みの思い出No.1です。
沢あるきと言えど、ロープを伝った急流泳ぎや岩のすべりだい、川飛び込みなど冒険満載で小1男子の心をくすぐるアクティビティがいっぱい☆おかげさまで1つ逞しくなれた様な気がします。
大きなお腹のカエルをつかまえた時の嬉しそうな顔といったら…!貴重な思い出になりました♪
東京とは思えぬ深い山を分け入る路線バス、真夏のこもれび・光さしこむ森の中の川の水の冷たさ、自然の造形美など、キラキラしたギフトが沢山で、今思い返しても夢の様です。自然の恵みと生かされている感謝を感じずにはいられないすばらしい1日でした♪
一緒にご参加されたママさん方も初対面でしたが人柄の良さが伝わってくる様な方達だったと思います。

ご参加者のみなさま、サポートしてくださったみなさま、ほんとうにありがとうございました。